LSVT BIGってなんだろう?
LSVT BIGとは?
アメリカのRamingらが考えたパーキンソン病に特化した運動のことです.
大きな動きに焦点を当てて集中的に運動することで,パーキンソン病に特有となる小さくて遅い動きを改善させようというものです.
どんなイメージかというと…
パーキンソン病になると普段行っている動作「一般的には小さな動作」が正常だと思い込んでしまいます.
そのため,パーキンソン病の方が大きすぎると感じる動作「一般的には正常な動作」をLSVT BIGで4週間反復的に練習して,正常な動作を日常に習慣化させよう!というイメージです.
週ごとの目標は…
1週目:自分の動きの大きさを自覚出来る
2週目:リハビリの人の声掛けによって大きな動きが出来る
3週目:リハビリ介入中の間は自発的に大きな動きが出来る
4週目:日常生活で自発的に大きな動きが出来る
LSVT BIGの最終目標は…
【日常生活で大きな動作が行えるようになること】になります.
どんな運動をするの?
LSVT BIGは,最大日常課題,機能的要素課題,大きい歩行,階層的課題の4つの大きな項目に分かれています.
【最大日常課題】
椅子に座って行う運動
①床から天井
②側方から側方
立位で行う運動
③前方ステップ
④側方ステップ
⑤後方ステップ
⑥前後方向の揺れ動きとリーチ動作
⑦側方への揺れ動きとリーチ動作
※①~⑤は8回ずつ,⑥⑦は10回ずつ
【機能的要素課題】
(生活で困っている5つの課題を患者様に合わせて選択する)
①椅子からの立ち上がり(椅子からの立ち上がりは全員共通で行います)
例)②ズボンを履く動作
例)③寝返りの動作
例)④ドアを開ける動作
例)⑤洗髪動作 等
※全て5回ずつ
【大きな歩行運動】
とにかく大股で大きく手を振って歩く!!
【階層的課題】
(患者様が実際に行っている趣味や生活などから選択する)
ゴルフをする,テニスをする,ベッドから起き上がり顔を洗う 等
例えば…
ゴルフでコースを周る場合は,カートに乗る→カートを降りる→打つところまで歩く→ボールをセッティングする→ボールを打つ→カートに戻る・・・
このような一連の流れを全て大きな動作で行うようなイメージで行っていきます.
動画でどんな運動かイメージしよう!
引用:https://www.youtube.com/watch?v=pHUagjNMRAE
引用:https://www.youtube.com/watch?v=fpTqcWs2NUY
運動を行う上でのポイント
・何よりも大げさなくらい大きく動作を行う.
・指先までしっかりと伸ばすことを意識して行う.
・転びそうな時は手すりを持つか座るようにして安定した状況を作り,安全に大きな動きを行う.
LSVT BIGを実施する上での注意事項
・LSVT BIGの資格認定された理学療法士か作業療法士がマンツーマンで行います.
・1回60分マンツーマンの運動を週に連続4日行うことを4週間実施する.
・LSVT BIGの課題をマンツーマンがある日は1回,ない日は2回30日間毎日実施する.
・毎日の課題があるので,何より本人の強い意志が重要.
最後に
パーキンソン病にとって効果的な自主運動を習得することは能力を維持するために最も重要なことと考えています.特に今回紹介したLSVT BIGは世界的にも盛んに行われている運動となります.
上記に書いたように毎日2回の課題を続けることがLSVT BIGの効果を保証することになりますが,何事も続けることは大変だと思います…
とりあえずチャレンジしてみてやり方だけでも覚えて無理ない範囲で調整して行うことも一つの選択肢ではないかなと個人的には考えたりもします.楽しく運動をしていきましょう!
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