デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)のリハビリテーションってなんだろう?

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)のリハビリテーションってなんだろう?

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は、筋力が徐々に低下していく病気ですが、適切なリハビリを行うことで関節のこわばりや痛みを予防し、日常生活を快適に過ごすことができます。本記事では、DMDのリハビリの基本や役立つサポートアイテムについて、患者さんやご家族向けにわかりやすく解説します。


1. DMDのリハビリの基本

リハビリの目的

DMDのリハビリは、筋力を強化することではなく、関節の動きを保ち、生活の負担を軽減することを目的とします。過度な運動は筋疲労を招きやすいため、無理のない範囲で継続することが大切です。

2. 取り入れるべき運動

ストレッチ(関節の柔軟性を維持)

関節が固まる「拘縮」を防ぐため、毎日のストレッチが重要です。

足首・膝・股関節のストレッチ(ふくらはぎや太ももの筋肉を伸ばす)

家族や介護者のサポートを受けながら実施

長下肢装具や起立台、ストレッチボードのびちゃん)を活用し、歩行時の負担を軽減

💡 ポイント

ストレッチは毎日続けることが大切!

長下肢装具+起立台を使うことで、立位の姿勢を維持しやすくなる!(長下肢装具は役所に申請して許可が降りれば公費購入が可能!

呼吸機能を維持する運動

DMDが進行すると、呼吸筋の機能も低下するため、早い段階から呼吸リハビリを取り入れましょう

深呼吸や息を長く吐くトレーニング → 呼吸筋の維持

正しい姿勢を意識 → 胸郭の動きを保ち、肺への負担を軽減

アンビューバッグ(MIC・LICトレーニング)の活用 → 呼吸機能の低下を予防

💡 MICトレーニングとは?

MICトレーニングは、肺の柔軟性を維持し、しっかり膨らませる力を保つ方法です。肺活量が1500~2000ml以下になったら始めることが推奨されています。

MICトレーニングのやり方

1. マスクを顔に密着させる(正しい装着が重要!)

2. 息を合わせながら、ゆっくり空気を送り込む

3. 40hPa程度の圧をかけて肺を膨らませる(圧の強さは専門スタッフに確認。マノメーターの使用も!)

主治医の許可を必ずもらいましょう!

💡 LICトレーニングとは?

MICトレーニングができない方(息どめができない方や気管切開をしている方など)には、LICトレーニングという方法があります。

MICトレーニングLICトレーニング
適した方肺活量が減少した方息を止められない方、気管切開をしている方
必要な道具エアクッションマスク、バッグバルブマスク、マノメーターLICトレーナー
メリット肺の柔らかさを維持し、呼吸をしやすくする息を止められなくても肺を膨らませられる
注意点主治医の許可が必要機器の使い方を専門業者から学ぶ

日常動作を支える軽い運動

DMDの進行に応じて、無理のない範囲で軽い運動を取り入れましょう。

座位で足を上げ下げする運動(体幹の安定性向上)

手足の軽いストレッチ(関節の動きを維持)

バランス運動(転倒リスクを低減)

💡 ポイント

無理せず、自分のペースで!

理学療法士と相談しながら、安全に実施することが大切。


3. 歩行をサポートするアイテム

インソール(足底板)

• 足の形に合わせたインソールを使うことで、歩行の安定性が向上

足の負担を軽減し、疲れにくくなる

・インソールは、役所に申請して許可が降りれば公費購入が可能!

ハイカットシューズ

足首のサポート力が高く、ふらつきを防ぎやすい

転倒リスクを軽減


4. 車椅子の活用

車椅子を導入するタイミング

長時間の歩行が難しくなったとき

転倒リスクが高まり、安全な移動が困難になったとき

車椅子の種類

タイプ特徴適した状況
手動車椅子軽量で持ち運びやすい初めての車椅子、短距離移動
簡易電動車椅子手動+電動アシストで動きやすい体力が落ちてきたが、自分で操作したい
電動車椅子全て電動で動かせる長距離移動が多い、高校生以降

💡 ポイント

無理な歩行を減らし、筋肉や関節への負担を軽減!

行動範囲が広がり、活動の自由度が向上!

・簡易電動車椅子と電動車椅子は身体障害者手帳を取得し、役所に申請して許可が降りれば公費購入が可能!


5. 日常生活での環境整備

自宅環境の工夫

床に物を置かず、移動しやすいスペースを確保

廊下やトイレに手すりを設置し、立ち上がり動作をサポート

浴室にはシャワーチェアバスボードを活用

移乗用リフトを導入し、介助者の負担を軽減

学校・外出時の工夫

休憩スペースを確保し、移動の負担を軽減

インソール+ハイカットシューズや車椅子を活用

事前にバリアフリー対応の施設を調べておく


DMDのリハビリは、日々の工夫と適切なサポートで生活の質を向上させることができます。主治医やリハビリスタッフと相談しながら、無理のない範囲で続けていきましょう!